本プログラムでは、線材(部材)と平面板要素で構成された任意形状構造物の弾性応力計算、剛性率・偏心率計算、固有値計算、断面計算を行います。
①応力計算
各種荷重、部材、面要素、拘束条件、荷重ケースなどを設定することにより弾性応力計算を行います。
②剛性率・偏心率計算
①で設定した水平方向の荷重に対する応力計算結果から、各剛床の重心、剛心、剛性率および偏心率の計算を行います。
本プログラムは水平荷重により各部材に生じた応力、変形から各層の重心などを計算するので、剛性率・偏心率の計算の対象とする荷重はX またはY 方向の荷重のみで、鉛直方向のみの荷重は使用しません。
③固有値計算
各節点または剛床に質量を与えることにより固有周期、固有値の計算を行います。
④断面計算
建築実務で一般的に使用される諸基準に準拠して、RC/SRC/S/CFT造および木造のはり・柱・トラス・壁部材に対し、存在応力度が許容応力度以下であることを確認します。
計算できる構造形式は平面フレーム、立体フレーム、平面トラス、立体トラスおよび平面格子ばりで、各々に専用の入力を用意しています。
構造物規模
本プログラムは計算規模に応じてダイナミックにメモリを確保しますので解析モデルの節点数、部材数などについて制限はありません。
荷重ケースは、最大100ケースまでできます。
節点と部材の接合
節点と部材との接合部は剛、自由のほかに半剛接合も設定できます。
フレームの場合は軸と回転方向力のそれぞれについて固定、自由のほか、剛性を与えることにより半剛接合が可能です。
また、トラスの場合は軸方向力について半剛接合を設定することができます。
節点自由度
構造形式により扱う節点の自由度数を下表に示します。
表1.1 節点自由度
| 構造形式 |
自由度 |
| 平面フレーム |
TX:X軸方向 TZ:Z軸方向 RY:Y軸回りの回転 |
| 平面トラス |
TX:X軸方向 TZ:Z軸方向 |
| 平面格子ばり |
TZ:Z軸方向 RX:X軸回りの回転 RY:Y軸回りの回転 |
| 立体トラス |
TX:X軸方向 TY:Y軸方向 TZ:Z軸方向 |
| 立体フレーム |
TX:X軸方向 TY:Y軸方向 TZ:Z軸方向 RX:X軸回りの回転 RY:Y軸回りの回転 RZ:Z軸回りの回転 |
拘束
拘束は固定と自由(変位ではローラー、回転ではピン)のほか、剛性を与えることにより半固定も指定できます(図1.1)。
また、基準座標軸以外に、傾斜直交座標系を設定することにより傾斜支点もできます(図1.2)。
同一節点に対して2種類の拘束条件を指定することができ、荷重ケ-スごとにどちらの拘束条件で計算するかを指定できます。
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| 図1.1 拘束種類 |
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| 図1.2 傾斜支点 |
支点の浮上り
鉛直方向(TZ)に拘束された支点に対して支点の浮上りを指定することができます。
すなわち、支点は圧縮のみ有効で、引張反力(浮上り抵抗重量の入力がある場合はこの値を超える引張反力)が生じた場合、鉛直方向の拘束を解除し、再計算を行います。
部材
部材の変形成分としては曲げ、せん断、軸方向の他、ねじれも考慮します。
部材断面の主軸方向が傾いている場合は、その傾きを複数の方法の中から選んで与えることができます。
断面の諸特性は、一般的な形についてはいくつかのパラメータを与えることにより自動的に計算します。
それ以外の形状の断面では断面性能を与えるか、またはあらかじめ登録した弊社製品共通のデータベースk-DB を指定するか設定できます。
部材の両端には剛域またはオフセットを考慮することができます。剛域と、部材と節点の接合状態の関係を図1.3に示します。
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| 図1.3 部材と節点との接合状態 |
面要素
面要素の変形成分は、面内要素では、軸方向変形(δx、δy 方向)とせん断変形(τxy 方向)を考慮します。
面外要素では、曲げ変形(φx、φy)とねじれ変形を考慮します。
スプリング
スプリングは2節点間に配置された1軸変形の部材です。
2節点間の6方向TX,TY,TZ,RX,RY,RZ(またはTx,Ty,Tz,Rx,Ry,Rz)に配置することができます。
使用する座標系は基準座標系、部材座標系、局部座標系を指定できます。
荷重
荷重として、部材および節点に作用する外力やモーメントの他に、支点の移動、温度および初期ひずみを与えることができます。
各種荷重ごとに名称を付けられ、計算時、同じ名称の荷重は同時に作用させ、計算を行います。
また、比重を入力することにより、各部材の自重を自動的に計算することもできます。
同一変位の指定
節点の各自由度ごとに同一変位とする条件で、計算を行います。
剛床の定義
XY 面の各節点が剛床として変位するという条件で、計算を行います。
剛床に属する節点の水平変形(TX、TY)および回転変形(RZ)は剛床重心の変形から求めます。
剛体の定義
複数の節点を1つの剛体として指定することができます。
指定した節点はすべての自由度あるいは一部の自由度が剛体として変形するとします。
剛体に属する節点の変形は剛体重心の変形から求めます。
層の定義
複数の剛床、節点を層として定義することができます。